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結婚式控室 編
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30分後には始まるはずの今日の二人だけの写真結婚式。

会場となる写真スタジオには、参列者なんていないため、人数が少ないのはわかるが、入り口で案内された女性以外に人影がまったくない。

幸夫は不審に思ったが、もともとも今回の結婚式自体、気分的には密やかに執り行いたいと思っていたのでむしろ好都合と感じ、さほど気にしなかった。

とりあえず着替えの済んでる幸夫は、撮影が始まるまで「新郎用控え室」と書かれた部屋に入って待つことにした。




しかし部屋に一歩入ったとたん
その風景に幸雄はたじろいでしまった。
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確かにドアには「新郎控室」と書れていたはずなのに、
その部屋の中央には眩しいほどに白く輝くウエディングドレスが準備されていた。

すぐ横には大きな鏡台がありその台の前には夥しい化粧道具が並べられていた。
部屋の随所には花が飾られ、奥にはエステ用のような大きめの椅子。


どう見ても女性の控え室であった。



「ん? 部屋間違えたのかな」





「ガチャ」。


後ろでドアの鍵が閉まる音がした。
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「おひさしぶり」




聞き慣れた声がした。

幸夫の背筋に冷ややかなものが走る。


半年前に別れた「彩」の声だった。



今回の結婚を視野に入れた不自然な別れであった。

彩との恋愛より、出世と安寧とした人生を選んだ
幸夫にとって、今最も会いたくない人間だった。
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「びっくりするなぁ。」

「半年経つよな、最後に会ってから。・・・・・・・」



「実は、今度 みてのとおり結婚するんだけど・・・

・・何も伝えてなかった よな」


「話がとんとんと進んじゃってさ、僕も驚いてるんだ、その・・」
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「お め で と」

「でもね、今日の式ね、4時間ばかり延期しちゃった。

式場やお相手さんにもちゃんと連絡しちゃった。

かわいい声ね、今度の彼女。」

「ていうか、奥さんかな」


「でね、あたしから”ゆきちゃん”に

プレゼントしよっかなぁと思っちゃって」

「素敵でしょ、後ろのウェディングドレス」
何を言ってるんだ、

と思わず彩の言う後ろのドレスを確認しようとした瞬間、幸夫の後頭部に金属の棒のような物が当たった。

振り向きかけたその視野に、さっき入り口で案内された女がいた。 そして銃らしきものを無表情でこちらに向けていた。
「"ゆきちゃん"は今からかわいいお嫁さんになるの。 いいでしょぉ お化粧してぇ  髪型女の子にしてぇ  

もちろんエステもしてあげる  ええっとぉ あとは・・・お 楽 し み。 ドレス着るのよぉ。」
「何わけのわか・・
ミルダ中尉のパラライザーが容赦なく発射された。
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